エアコンの吹き出し口から水が飛んでくるようでしたら、まず冷房を止めて、送風運転か内部クリーン運転を実施してください。どちらの運転モードでも、水滴の原因である結露が止まります。
冷えていたエアコン本体が常温程度まで戻ったら、原因を確かめるために一旦スイッチを切り、コンセントから電源プラグを抜いてください。使用を続けると、故障や事故につながる恐れがあります。
本稿では、エアコンの吹き出し口から水が飛んでくる原因や解決策をご紹介します。日常の水滴対策もご紹介しますので、水滴に困っている方はぜひ最後までご覧ください。
目次
エアコンの吹き出し口から水が飛んでくる原因
さっそく、エアコンの吹き出し口から水が飛んでくる原因をご紹介します。
原因1:結露水の発生
なぜ、エアコンから水が飛んでくるのでしょうか?
じつは、冷房時はエアコン内で結露水が発生します。しかし、通常はドレンと呼ばれる排水経路から室外に排出されますので、室内に飛んできません。
結露とは、お部屋の空気中に含まれる水蒸気が冷やされて水になる現象のことです。真夏にキンキンに冷えたグラスを放置しておくと、周りに水滴が付きますよね。アレが結露です。
エアコン内でおもに結露するのは、熱交換器(アルミフィン)です。エアコン室内機の前面にある外装カバーを開けたところにある、アルミの薄い板を何枚も重ねてある部材が熱交換器です。
熱交換器で発生した結露水は、ドレンパンと呼ばれる水受け皿に落ち、ドレンホースを通って室外に排出されます。しかし、他の部材で結露が発生すると、風に乗って室内に飛んでくる場合があります。
たとえば、ルーバー(風向きを変える羽根)をずっと下向きにして冷房を使い続けると、ルーバーに結露水が付着して垂れてくることがあります。その場合は、風向板を水平にすると改善します。
原因2:エアコンの不具合
エアコン内で不具合が発生すると、結露をうまく室外に排出できなくなることがあります。たとえば、以下の場合です。
- エアフィルターの編み目にホコリが詰まっている
- 熱交換器が汚れている
- ドレンホース(結露水を排出するホース)のトラブル
- 冷媒ガス漏れ
それぞれ、補足説明をしておきましょう。
エアフィルターの編み目にホコリが詰まっている
冷房時のエアコンは、室内の空気を吸い込み、熱交換器で冷やしてから室内に戻す仕組みになっています。ところが、エアフィルターが汚れていると、空気を吸い込みにくくなってしまいます。
空気の吸い込み量が不足すると、内部で風の流れがよどみ、結露を起こしやすくなります。想定外のところで結露が発生すると、水滴が室内側に飛んでくる場合があります。
熱交換器が汚れている
エアコンの熱交換器に汚れやホコリが付着してしまうと、結露水がうまく流れなくなります。排出されず、熱交換器にとどまった水分は、流れる風に乗って送風ファンのほうへ移動します。
送風ファンへ移動した水分は、そのまま風に乗って室内側へ飛び出したり、エアコン内にたまってしたたり落ちてきたりします。
ドレンホースのトラブル
熱交換器からドレンパンに落ちた結露水は、通常はドレンホースを通じて室外に排出されます。しかし、ドレンホースが詰まっていると、室外に排水できず、室内側にあふれ出ることがあります。
よくあるのは、ドレンホースが折れ曲がっているケースです。虫や落ち葉が詰まっている場合もあります。
冷媒ガス漏れ
室内機と室外機を結ぶ配管内には、冷媒ガスが封入されています。何らかの理由でこの冷媒ガスが漏れて少なくなると、配管が異常に冷えて想定外のところに結露を生じさせる場合があります。
想定外のところで結露が発生すると、通常の経路で排水されません。ドレンパンでキャッチできなかった結露水が、吹き出し口から飛び出してくる場合があります。
冷媒ガスが漏れると、配管に霜が付いたり、エアコンの効きが悪くなったりします。水漏れ時にそのような症状を併発している場合は、冷媒ガス漏れが疑われます。
原因3:施工不良(とくに新品の場合)
エアコンの吹き出し口以外(背面、底面、外装の継ぎ目など)から水が漏れる場合は、施工不良や室内機の故障、ドレンホースのトラブルが考えられます。
へたに触らず、メーカーや購入店に連絡して状態を確認してもらいましょう。
エアコンの吹き出し口から水が飛んでくるときの解決方法
つづいて、エアコンの吹き出し口から水が飛んでくるときの解決方法をご紹介します。
解決策1:冷房を止めて、送風運転を実施する
エアコンから水滴が飛んでくる場合、冒頭でもご紹介したとおり、結露の発生を止めるのが第一の解決策になります。ですから、一旦冷房を止めてみてください。
ただし、エアコンを停止してしまうのはよくありません。完全に風の流れが止まると、余計に結露しやすくなります。送風運転か、内部クリーン機能を稼働させるとよいでしょう。
内部クリーン機能も、送風運転や弱暖房を利用しています。送付運転または内部クリーン機能を稼働することで、風の流れを止めずにエアコン本体の温度上昇を待つことができます。
なお、冷房の温度を20℃未満に設定している場合は、設定温度を20℃以上にしてみてください。それだけで、水滴が飛んでこなくなる場合があります。
また、冷房時は窓や玄関ドア、勝手口などをきっちり閉めてください。それらが開いていると、湿った暖かい外気が室内に入ってきて、結露しやすくなります。
解決策2:エアフィルターや熱交換器、ドレンホースを掃除する
エアフィルターが汚れていると、結露しやすくなります。熱交換器やドレンホースにホコリやゴミが詰まっていると、結露水をうまく排水できません。
エアフィルターは、自分で簡単に掃除できます。掃除することで、風がエアコンの室内機の中を循環しやすくなります。冷房シーズン中は、2週間に1回程度の頻度で掃除してください。
なお、エアフィルターや熱交換器のお掃除機能が付いているエアコンは、日常的にその機能を使っていただくとよいでしょう。セルフメンテナンスの頻度を減らすことができます。
ドレンホースも、ゴミや虫が詰まっていないか確認してください。詰まっている場合は、取り除きます。ドレンホースクリーナーを利用するか、エアコンクリーニング業者にご依頼ください。
解決策3:専門業者にクリーニングを依頼する
熱交換器やドレンホースにゴミやホコリ、カビなどが詰まっている場合は、エアコンのクリーニングをご検討ください。一般の方では掃除できない箇所もありますので、プロに任せるとよいでしょう。
熱交換器やドレンホースをはじめ、エアコン内部のクリーニングをおこなうと、結露水をスムーズに排水できるようになります。設計どおり排水できれば、室内に水滴が飛んでくることもなくなります。
なお、市販の洗浄スプレーはおすすめしません。故障や事故の原因になりますので、ほとんどのメーカーが使用を禁止しています。
解決策4:メーカーや取り付け業者に修理を依頼する
先述のとおり、エアコン室内機の背面や底面、外装の継ぎ目などから水が漏れる場合は施工不良や室内機の故障、ドレンホースのトラブルが考えられます。
まず、エアフィルターや熱交換器、ドレンホースなどの状況をご確認ください。そのあと、お買い上げの販売店またはメーカーの修理窓口にご相談いただき、対処法を聞いてください。
保証期間内であれば、販売店にご連絡いただくほうがよいでしょう。メーカーの連絡先は、以下のとおりです。
なお、賃貸住宅にお住まいでエアコンの所有者が大家さんの場合は、管理会社または大家さんにご連絡ください。
賃貸住宅では、修繕が必要になったら入居者が大家さんに通知する義務(民法第615条)があり、それを受けて大家さんが修繕しなければなりません (民法第606条)。
ちなみに、通常なら利用できる住宅設備等が使えなくなると「家賃は当然減額すべき」とされています (民法611条)。
エアコンの吹き出し口から水が飛んでこないようにする対策
エアコンの吹き出し口から水が飛んでくると、困りますよね。そんなことにならないように、日常的にできる対策はないのでしょうか?
3つの対策をご紹介しましょう。
対策1:こまめにエアコンを掃除する
エアコンから水が飛んでこないようにするには、結露水が想定どおりに排水される必要があります。室内機内で風をしっかり循環させることも大切です。
このような設計どおりの動きを維持するには、日頃からのエアコンの掃除が欠かせません。以下の箇所は一般の方でも掃除できますので、日常的に掃除していただくとよいでしょう。
- 外装
- ルーバー
- エアフィルター
エアコン内部やドレンホースも、定期的に目視でチェックしてみてください。ゴミやホコリの付着がひどいようなら、専門業者にクリーニングしてもらうことをおすすめします。
対策2:内部クリーン機能を活用する
日常的には、冷房や除湿運転のあと、内部クリーンを実施するとよいでしょう。カビの繁殖を抑えることができます。現在、ほとんどのエアコンに内部クリーン機能が搭載されています。
エアコンに内部クリーン機能が付いていない場合は、送風運転をご利用ください。冷房や除湿運転のあと、3時間程度稼働していただくとよいです。電気代は、10円もかからないでしょう。
内部クリーン機能も送風運転も付いていない場合は、冷房を最高温度で稼働させてください。それで送風運転と似たような状態になります。
対策3:定期的に専門業者にクリーニングを依頼する
エアコン内部(熱交換器や送風ファンなど)は、一般の方では掃除することが困難でしょう。掃除するには、室内機の分解と、専門的な洗剤や高圧洗浄機が必要です。
吹き出し口から中をのぞいてみて、カビやホコリがひどいようでしたら、専門業者にクリーニングをご依頼ください。一般の方では手が届かないような箇所も、ピカピカにしてくれます。
繰り返しになりますが、市販の洗浄スプレーはおすすめしません。
まとめ:エアコンの吹き出し口から水が飛んでくる場合は点検を
冷房時は、エアコン内で結露が発生します。しかし、それは想定内であり、結露水はドレンを通じて室外に排出される仕組みになっています。
ところが、どこかに異常があると、この結露水が風に乗って室内側に飛び出してくる場合があります。エアコンから水が飛んできたら、それは異常のサインですので、点検して改善しましょう。
万が一修理や内部のクリーニングが必要になった場合、シーズン中は混み合っていますので、なかなか来てもらえません。冷房のシーズン前に点検しておくことも大切です。
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この記事の監修者
株式会社my connect(ハウスエイト)
代表取締役
会社概要 »
経歴:平成26年にハウスエイトを設立し横浜市や藤沢市を中心に神奈川県エリアで、エアコンクリーニングやキッチン・お風呂などのお掃除をするハウスクリーニング業に従事。
経験を活かし、プロの目線で、汚れのことやお掃除に関するお悩みの解決方法をブログで紹介しております。
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