「年末は何かと忙しくて、大掃除ができなかった……」そんな気持ちを抱えて新年を迎える方が少なくありません。年末にできなかった大掃除、年明けに持ち越してしまってもいいのでしょうか?
じつは、年始に大掃除をしても問題ありません。三が日は家事を避ける慣習がありますが、そのあとにお掃除をすれば、新年を清潔な環境でスタートさせられるでしょう。遅れても、実行したいですね。
本稿では、年末大掃除の意味や由来、そして年始に持ち越す場合のポイントをご紹介します。無理なく効率的に片付けるコツも解説しますので、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
年末の大掃除は、年始(年明け)に実施しても問題ない?
年末にお掃除ができなかったからといって、焦る必要はありません。忙しい現代では、年始に大掃除を持ち越す方が珍しくありません (弊社にも、年明け早々からご依頼があります)。
ここでは、伝統的な慣習と現代のライフスタイルを踏まえて、年明けのお掃除がどのように受け入れられているか、詳しく紹介していきましょう。
慣習的に三が日(1月1日から3日)の大掃除は避けられている
慣習的に、三が日は大掃除だけでなく家事も避けられています (理由は後述)。松の内(関東では1月7日、関西では1月15日)も大掃除は避けるべき、とする意見があります。
松の内は、年神さまを家にお迎えし、新しい年の幸福を祈る期間です。この期間に大掃除をすると、せっかくやってきた福を掃き出してしまうとされ、縁起が悪いと言われています。
年神さまをご存知ですか?こんな神さまです。
- 毎年正月に各家にやってくる
- 農作を守護する神
- 家を守護する祖霊としてまつっている地方もある
大晦日までに大掃除が終わっていないのは、年神さまを迎える準備ができていないということ。ですから、神さまに失礼とする考え方があるようです。
昔からの慣習や信仰を気にするのであれば、大晦日までに大掃除を完了しておくほうがよさそうですね。
年末が難しい場合は、年始でもOK!実行と完了が大切
先述のとおり、年始早々に大掃除をおこなうことは望ましくないとされています。しかし現代では、働き方やライフスタイルの多様化により、柔軟に対応する方が増えていると感じます。
信仰や縁起を気にするか、現実的な都合を優先するかは、個人の判断によるところが大きいです。年末にお掃除できなかった場合は、やらないより、年始でもやったほうがいいのではないでしょうか。
なお、年神さまをおまつりする期間は一般的に「松の内」までです。そのあとの大掃除なら、まったく問題ないでしょう。現代は、こんな方も増えていますよ。
- 年間を通して少しずつお掃除をおこなう人
- 4月や10月など、気候がよい時期に大掃除をする人
毎月少しずつ手のかかるところのお掃除をしていけば、年末に慌てなくて済みます。気候がよい時期にまとめてお掃除するのもよいでしょう。体がラク、かつエアコンの内部清掃に適した時期です。
年末に、できる範囲で大掃除するのもおすすめですよ。まとまった時間が取れない場合は、水回り(キッチン・浴室・トイレなど)に重点をおき、1箇所だけでも終わらせてみてはいかがでしょうか?
年末の大掃除はあくまでも伝統的な習慣です。現代では個々の予定に合わせて、無理のない範囲でお掃除をすることが大切ですよ。お掃除のプロの力を借りるのも、ひとつの方法です。
年末大掃除とは?じつは深い意味や由来があった!
年末の大掃除を「お掃除の大規模版」だと思っていませんか?じつは、この習慣には日本の歴史や文化がぎっしり詰まっています。意外なほど、奥が深いのです。
大掃除は、新年を清らかな環境で迎えるための神聖な儀式として長く続いてきた習慣です。この伝統行事を深く知ると、例年よりやる気が湧いてくるかもしれません。
なぜ年末?日本だけ?年末大掃除とは
大掃除を年末にするようになった由来を、詳しくご紹介しましょう。
年末の大掃除は煤払いに由来する
年末の大掃除は、平安時代の宮中行事である煤払い(すすはらい)に由来します。江戸時代に《煤払いの日》が制定され、やがて年末大掃除として定着しました。
平安京のさまざまな決まりを定めた「延喜式 (えんぎしき)」に、お掃除に関する規定がたびたび出てきます。ここに、煤払いの手順が記述されています。
煤払いは、宮中をお掃除して清める大切な行事のひとつです。生活環境を清潔に保つだけでなく、厄払いの意味も込められていたようです。
先述のとおり、江戸時代に入ると旧暦12月13日が「煤払いの日」と定められました。12月13日は「正月事始め」と呼ばれ、年神さまを迎える準備を始める日にあたります。
昔は家の中で火を使うことが多く、天井や壁に煤(すす)が溜まっていました。年末に、それを払い清める必要があったのですね。これが、現代の年末大掃除の習慣へとつながっています。
ですから大掃除は、単なるお掃除ではなく、厄払いや神聖な清めの行事としておこなわれているのです。大晦日までにお掃除を終え、年神さまを迎える準備を整えておくことが重要とされています。
伝統に則って大掃除をしたい方は、12月13日から、遅くとも12月28日まで(理由は後述)に終わらせるのが望ましいでしょう。
年末大掃除は、日本の伝統的な習慣
厄払いや神聖な清めの行事としておこなわれる年末大掃除は、日本の伝統的な習慣です。では、他国ではどうなのでしょうか?
世界各国にも、独自の大掃除文化が存在します。ただし、年末ではなく、異なる時期に大掃除をおこなう習慣があります。欧米と中国、インド、そしてイスラム圏の例をご紹介しましょう。
欧米 | 春に大掃除をおこなう「スプリングクリーニング」の習慣がある。冬に使用した暖炉の煤汚れを落とすために始まったとされている。 |
---|---|
中国 | 旧暦のお正月(春節)前に「掃塵 (そうじん)」と呼ばれる大掃除をおこなう。「除陳布新 (古いものを片付けて気持ちを新たにする)」という意味合いがある。 |
インド | ディーワーリー(10~11月頃)の際に大掃除をおこなう習慣がある。ヒンドゥー教の女神ラクシュミーの祝福を受けるため、家を清潔にする。 |
イスラム圏 | イスラム教の祝祭「イード」の前に、祭典に備えて家の大掃除をおこなう傾向がある。 |
世界中には、さまざまな大掃除の習慣があります。時期は違いますが、ここであげたどの国の大掃除にも「清める」や「新たな始まり」といった特別な意味があるようです。
これは、日本の年末大掃除と同じですね。
大掃除をやってはいけないとされる日
ちなみに、大掃除をやってはいけないとされる日もあります。ご紹介しておきましょう。
12月29日 | 「二重苦」を連想することから縁起が悪い、あるいは神さまに対して失礼にあたるとされる。 |
---|---|
12月31日 (大晦日) |
年神さまをお迎えする日。それまでにお掃除を済ませておくべきだと考えられている。 |
1月1日 (元日) |
新年の福を掃き出してしまい、福が逃げるとされている。 |
上述の日程を考慮すると、お伝えしたとおり「12月13日から、遅くとも12月28日まで」が大掃除に適した期間と言えるでしょう。
なお、三が日(1月1日から3日まで)はお掃除や洗濯などを避ける風習があり、以下が理由と言われています。
- 掃除:福を掃き出してしまう
- 洗濯:福(服)を洗い流してしまう
三が日は、炊事をしない風習もありますよね。3日間おせち料理を食べるのも、その風習と関連しています。このような風習には「火の神や水の神に休んでいただく」という意味もあります。
「家事労働を休んでゆっくりする」という意味もあったのかもしれません。家電がなかった頃の家事は、今と比べものにならないくらい大変だったそうです。
これらの慣習や禁忌は絶対的なものではありませんが、日本の伝統的な考え方を反映しています。一方、現代では各家庭の状況に合わせて柔軟に対応する傾向があります。
年末年始の大掃除を無理なく効率的に進めるコツ
年末年始の大掃除と聞くと、少し憂鬱な気分になる人も多いでしょう。このような重い気分も、大掃除が進まない原因になっているのではないでしょうか?
しかし、普段お掃除できていない場所をキレイにできれば、きっと気分がリフレッシュするでしょう。大掃除が終わったあとの「すっきり感」をイメージしてみてください。
無理なく、効率的に大掃除を進めるためのコツをご紹介します。うまく活用して、お部屋をすっきりさせてください。気分をリフレッシュしましょう。
スケジュールを組んで計画的に進めよう
大掃除をスムーズに終わらせる秘訣は、ズバリ「事前準備」にあります。なんとなく始めてしまうと、お掃除箇所の優先順位や時間配分を間違えたり、どこかのお掃除をし忘れたりしかねません。
年末は忙しいですから、限られた時間で効率的に大掃除を進める必要があります。また、普段手をつけない場所もお掃除するため、あらかじめ計画を立てておくことが重要なのです。
計画の立て方をご紹介しましょう。
- お掃除する場所をリストアップ
- 各場所の掃除内容や掃除時間を想定する
- いつ、誰が、どこをお掃除するか決める
- 実行する
年末大掃除は、急な予定が入っても対応できるように、余裕を持ってスケジュールを組みましょう。ゴミ収集日もチェックしましょう。年末年始は、収集日がイレギュラーになります。
家族がいる場合は、誰がどの部分を担当するかなどを話し合って決めておくとよいでしょう。あとはスケジュールに沿って行動するだけです。これで、焦らずに進められますよ。
チェックリストを活用して、もれなくお掃除しよう
大掃除のやり残しを防ぐための最強のアイテムと言えば、チェックリストです。チェックリストのメリットを上げておきましょう。
- 掃除場所の抜け漏れを防ぐ
- お掃除の効率化を図れる
- 達成感を得やすい
普段お掃除しない場所もリストアップすることで、網羅的なお掃除が可能になります。事前にお掃除する順番や内容を整理しておくと、スムーズに作業を進められますよ。
また、チェックリストの項目をひとつずつ完了していくことで、達成の喜びを感じながら大掃除を進められます。ぜひ、チェックリストを作って活用してみてください。
効果的なチェックリストを作成するためのポイントがありますので、ご紹介しておきましょう。
- 掃除場所を細かく分類する
- 掃除内容を具体的に記載する
- 担当者を記載する
チェックリストは、「キッチンの換気扇」や「浴室の排水口」のように、具体的な掃除箇所まで細かく分類して作りましょう。掃除漏れを防ぎやすくなります。
「洗剤につけておく」「拭き掃除をする」「ブラシでこする」など、具体的な掃除内容を記載しておくのもおすすめです。迷うことなく、作業がスムーズに進みますよ。
家族で分担してお掃除する場合は、誰がどの部分を担当するかを明確に記載しておきましょう。お子さまも巻き込んで、ゲーム感覚で進めると楽しいです。
大掃除のチェックリストについては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。作ってみたい方は、あわせてご覧ください。ダウンロードできるものもご用意しています。
大掃除のやる気を引き出すコツ
大掃除のやる気が出ないときは、どうすればいいでしょうか?―― 先述のとおり、チェックリストで進捗状況を見える化すると、達成感を感じながら大掃除を進めることができます。
これは「ツァイガルニク効果」と呼ばれ、未完了のお掃除が明確になることで、それらを完了しようとする意欲が高まるのです。ぜひ、お試しください。
他にも、やる気を引き出すためのコツがありますので、ご紹介しておきましょう。
- 大掃除本来の意味や意義を再認識する
- とにかくやり始めてみる
- 自分へのご褒美を設定する
年末の大掃除は、単なる作業ではなく、新年を司る年神さまを迎えるための神聖な清めの行事です。このように「掃除する意義」を理解することで、大掃除が単なる作業ではなくなります。
なんだか「3人のレンガ職人」のお話みたいですが、とらえ方ひとつでやる気が変わる ―― なんて、よくあることですよね。
とにかくやり始めてみることも、大切です。脳の構造上、やる気はやり始めてから出てきます。このような仕組みを「作業興奮」と言うそうです。
大掃除のやる気も、実際に行動を始めてから出てくることが多いと思いませんか?お掃除を始めることで達成感や満足感が得られ、脳内でドーパミンが分泌され、やる気が出るのです。
まず、1分で終わる簡単なお掃除から始めてみてはいかがでしょうか?人は5秒以上悩むと「やらなくていい」と判断するそうです。やると決めたら5秒以内に始めるのがコツみたいですよ。
「目標を達成したら、自分にご褒美をあげる」というのも、定番の方法です。お掃除が完了したら、自分へのご褒美として美味しいものを食べたり、欲しいものを買ったりしてみてはどうでしょうか?
人によって、やる気のスイッチが異なると思います。大掃除を通して、自分に合ったスイッチを見つけてください。
部分的にプロに任せて効率アップしよう
大掃除をすべて自分でやろうとすると、体力的にも時間的にも大変です。そこで「ここは、ちょっと面倒だな」「徹底的にキレイにしたいな」と思う場所は、プロに任せるのもひとつの方法です。
プロの手を借りると、仕上がりが違うだけでなく、時間の節約にもつながります。年末の忙しい時期だからこそ、プロに部分的に任せることで、無理なく大掃除を進めることができるでしょう。
あなたも、プロの力を活用してみてはいかがでしょうか?キッチンやお風呂、エアコンなど、お掃除のプロに任せるとピカピカになりますよ。
まとめ:年末大掃除は年始でもOK!無理なく効率的にやろう
年末大掃除は、単なる《掃除の大規模版》ではありません。一年の厄払いや年神さまを迎える清めの儀式として、全国で「12月13日から28日」の期間中に実施するのが慣習になっています。
しかし、年末は忙しく、掃除できない方も少なくありません。そんなときは、年明けに持ち越してもよいでしょう。松の内を過ぎれば日常に戻りますので、大掃除をしても問題ありません。
お仕事や子育てなどでご多用の方は、お掃除をプロに任せるのもひとつの方法です。プロに任せれば、仕上がりが違うだけでなく、時間の節約にもつながりますよ。
神奈川県で年末大掃除の代行業者をお探しでしたら、ぜひ「エキテン 口コミランキング ハウスクリーニング部門 第1位」の実績があるハウスエイトまで、お気軽にご相談ください。
ハウスエイトの年末年始大掃除のおすすめプラン
この記事の監修者
株式会社my connect(ハウスエイト)
代表取締役
会社概要 »
経歴:平成26年にハウスエイトを設立し横浜市や藤沢市を中心に神奈川県エリアで、エアコンクリーニングやキッチン・お風呂などのお掃除をするハウスクリーニング業に従事。
経験を活かし、プロの目線で、汚れのことやお掃除に関するお悩みの解決方法をブログで紹介しております。
神奈川 藤沢 横浜のハウスクリーニング、エアコンクリーニング、キッチン、レンジフード(換気扇)、トイレ、お風呂、定期清掃など家のお掃除のことなら断然お得!安いだけじゃないハウスエイトまでお気軽にご相談ください☆
♪:*:・・:*:・♪・:*:・・:*:・♪:*:・・:*:・♪・:*:・・:*:・♪
ハウスエイト
https://www.house888.biz/
神奈川県藤沢市辻堂元町1-9-8
フリーダイヤル:0120-888-483
TEL:0466-61-8181
mail:my-c@house888.biz
YouTubeチャンネル登録お願いします!!
♪:*:・・:*:・♪・:*:・・:*:・♪:*:・・:*:・♪・:*:・・:*:・♪